
ゲームは総合芸術だ
不朽の名作 「プリンス・オブ・ペルシャ」
1989年 AppleⅡ, 1992年 SFC等
ブローダーバンド社 開発者:ジョーダン・メックナー
国内販売元:メサイヤ
ドット絵でありながら非常に美麗なグラフィックで詳細まで作り込まれたアラビアンナイトの世界観と、
リアル過ぎて「気持ち悪い」とまで言われた非常に繊細なキャラクターの動き。
難易度の高いアクションと、広大なマップに待ち受ける様々なトラップや仕掛けによる難解なパズル要素など、すべての要素が絶妙なバランで構築されています。
発売から30年以上経過した作品ですが、今プレイしても全く古さを感じない夢中になれる不朽の名作です。
しかし長い開発期間の影響でAPPLEⅡが市場から衰退し発売から1か月の売り上げはわずか84本でした。
メックナー氏はその後も開発を続け、当初13レベルまでだったステージを20まで拡張し、レベル調整を行い、様々なプラットフォームでの販売に対応させた結果、全世界で200万本を売り上げる大ヒットとなりました。
フジテレビの人気コンテンツ「ゲームセンターCX」の初期でも有野課長が挑戦し、クリアまでこぎつけましたが、僕の子供の頃はどんなに頑張ってもLV6くらいまでしか行けなかった記憶があります。
ゲームの難易度もさることながら、クリアまでに120分(AppleⅡでは13ステージで60分)しかないというシビアな条件。
マップと攻略法を完全に記憶でもしない限りノーコンでのクリアは不可能です。
どうやったらこんな難しいゲームをクリアできるのかと何度も挫折しましたが、有野課長が攻略の糸口を示してくれましたね。
何のためにパスワードやクリアタイムがあるのか、それに気づいたら頑張ればクリアできるということがわかりました。 (有野課長はゲームが下手ってよく言われているみたいですが、あれをクリアできるんだからむしろ上手いんじゃないかと思いますね)
第一作の開発から約5年、1993年には続編の「Prince of Percia2」が発売されこちらも大きなヒットとなりましたが、対応機種が少なかったため日本での知名度は低いようです。 その後1998年に3D化した作品が発表されますが、バグが多いと批評され商業的には失敗に終わりました。
この経験からメックナーは続編の開発には消極的になりましたが、2008年最初の作品から約20年の歳月を経てリブートとなる「時間の砂」シリーズが発表されます。
PS2対応で完全3D化に成功し、PoPシリーズの醍醐味と言えるアクション/パズルと時間を操る新要素が追加され見事に復活を果たしました。
2010年にはゲームのヒットを受けてジェイク・ギレンホール主演で映画化されました。
もともと映像の分野に興味を持っていたメックナー氏がプロデューサーに名を連ねるかたちで念願の映像化が実現します。
現在は脚本や映画製作の分野でも活躍しているメックナー氏ですが「Prince of Percia」の復活を望むファンの声も多く、続編の開発に当人も意欲的らしく、開発が継続的に行われている模様です。 「ジョーダン・メックナー氏が「Prince of Persia」の復活に意欲、最善を尽くすとアピール」【doope!】
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