
ゲームは総合芸術だ
昭和のアンチヒーロー「くにおくん」シリーズ
1986年 テクノスジャパンよりシリーズ一作目「熱血硬派くにおくん」がアーケード版として稼働が開始され、その後ファミコンに移植。
主人公”くにお”をはじめとした多数のキャラクターが登場するスピンオフ作品が数多く発表され、人気を博した昭和を代表するアクションゲーム。 公式ポータルサイト
昭和の不良といえば短ラン、リーゼントスタイルの所謂ツッパリ。
素行は悪いけど仁義に厚く仲間思いで曲がったことが大嫌いみたいな、当時人気のアンチヒーロー像が”くにおくん”でした。
第一作目「熱血硬派くにおくん」はベルトスクロールアクションで、さらわれた親友の”ひろし”を救うため各校の不良たちや暴走族、やくざを相手に突き進んでいきます。
くにおくんシリーズの代名詞と言えるデフォルメ化は2作目以降で、1作目は頭身高めのリアルテイストなグラフィックが特徴的。
シリーズ2作目「熱血高校ドッヂボール部」でキャラメイクがデフォルメ化され、スポーツでありながら格闘の要素を合わせるという画期的な発想で人気が爆発。
以降”スポーツ格闘”や乱闘、時代劇など多くのスピンオフ作品が誕生しました。 スポーツでありながら「喧嘩上等」「暴力容認」
敵のチームを全滅させるのが勝利条件という、ある意味スポーツマンシップを逆手に取った画期的なゲームシステムに当時の少年たちは夢中になったものです。
個人的に特に夢中になったのは「熱血行進曲」 キャラ固有のスキルをうまく使い、アイテムを駆使して徒競走や風船割りで敵チームを全滅させてから独走するみたいなちょっと卑怯な戦い方をみんなしたんじゃないでしょうか?
友達と一緒にやると喧嘩になりかねないゲームですが、優勝した時の爽快感は半端ない傑作でした。
キャラ固有の必殺技やスキル、アイテムで発動する特殊効果がくにおくんシリーズでは肝になっていて、たくさん登場するキャラクターの性能に応じてチーム編成を変えたりといった、戦略性の奥深さもなかなか魅力です。
1994年のビーチバレーを最後に、開発元となるテクノスジャパンが倒産を迎え、くにおくんシリーズはいったん終了します。
しかしファンの多い作品ということもあり、母体を変えながら、スピンオフやリメイク作品のリリースが続きました。
現在はアークシステムワークスが、テクノスジャパン作品の全権利を保有し、提供してくれているようです。
2021年はシリーズ35周年として新プロジェクトが始動しているとの発表がなされました。
くにおくんの新たな作品が発表されるのか、期待が高まります。 「熱血硬派くにおくん」35周年Anniversary! 新プロジェクト始動!
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