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リテラシー低くても映画は観たい
歴史巨編「グラディエーター」
2000年 監督:リドリー・スコット
主演:ラッセル・クロウ 出演:ホアキン・フェニックス
アカデミー賞、ゴールデングローブ賞で作品賞を受賞。
帝政ローマ時代を舞台に国民の娯楽として親しまれた”コロッセウム”での”剣闘士”たちの死闘を描く歴史巨編。
あらすじ
ローマの皇帝アウレリウスは自分の死期が近いことを悟り、将軍の”マキシマス(ラッセル・クロウ)”に次期皇帝の任を密かに託す。
しかし息子の”コモドゥス(ホアキン・フェニックス)”はそれを不服として、父アウレリウスを老衰と見せかけて殺害し、マキシマスを反逆者として処刑するように部下に命じる。
深手を負いながらも皇帝の追手から逃れたマキシマスだったが、故郷に帰りついた時彼が目にしたのは、無残に殺害された妻と息子の死体だった。
傷の具合が悪化し意識を失ったマキシマスは、奴隷として商人に拾われ剣闘士として戦わされることになるのだが、彼の心には皇帝コモドゥスに対する憎しみの炎が激しく燃えていた。
実在の歴史上の人物が登場するため、映画のストーリーが実際に起こった歴史なのかと誤解してしまいそうなほどリアルに描かれた作品ですが、これはあくまでエンタメとしてのオリジナルストーリー。
それでも一部、史実にリンクしている部分が多々あり、非常によく考え抜かれたシナリオだと感じます。
名君マルクス・アウレリウス・アントニヌスの息子「コモドゥス」は、実際に腕の立つ武人であり、自身も剣闘を行って見せるなど奇行が目立つ変人だったそうです。
元老院や姉に憎まれ幾度となく暗殺されそうになったり、最期には剣闘士の暗殺者に殺害された事実など、表面的な経緯だけ見れば映画はある意味忠実です。
壮大なスケールの舞台美術や細部にまでこだわった衣装や装備品などクリエイティブ面におけるクオリティの高さは圧巻で、これぞアカデミー賞の取り方のお手本みたいな映画ですが、やはり一番の魅力はストーリーではないでしょうか。
歴史ものや大作映画はストーリーが複雑になりがちですが、このグラディエーターという作品は”裏切られ、家族を惨殺された兵士が皇帝に復讐する”という非常に解り易い内容です。
単純でありながら緻密に作りこまれた人物像や相関関係、リアルな心理描写など奥の深い作品です。
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