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リテラシー低くても映画は観たい
悪の鑑「JOKER」
2019年 監督:トッド・フィリップス 主演:ホアキン・フェニックス
DCコミックを代表する人気作「バットマン」の悪役”ジョーカー”の半生を描いた傑作。
第76回ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞受賞、第92回アカデミー賞 作品賞、監督賞、脚色賞を含む最多11部門にノミネートされ、ホアキン・フェニックスが主演男優賞、ヒドゥル・グドナドッティルが作曲賞を受賞。
ヴェネツィア国際映画祭やアカデミー賞で受賞を果たすなど、コミックを原作とした映画化作品では異例の快挙を成し遂げた。
あらすじ
舞台は1981年のゴッサム・シティ。大都市でありながらも、財政の崩壊により街には失業者や犯罪者があふれ、貧富の差は大きくなるばかり。
そんな荒廃した街に住む道化師、アーサー・フレックは、派遣ピエロとしてわずかな金を稼ぎながら、年老いた母親ペニーとつつましい生活を送っていた。彼は緊張すると発作的に笑い出してしまう病気のため定期的にカウンセリングを受け、大量の精神安定剤を手放せない自身の現状に苦しんでいる。
しかしアーサーには一流のコメディアンになるという夢があった。ネタを思いつけばノートに書き記し、尊敬する大物芸人マレー・フランクリンが司会を務めるトークショーが始まれば彼の横で脚光を浴びる自分の姿を夢想する。
wikipediaより
アメコミ映画化作品は好きで色々見ています。
バットマンも大好きなシリーズですが、当然ながら主人公は正義の味方「バットマン」
しかしこの作品は意外にも、バットマンの宿敵「ジョーカー」が主人公のいわばスピンオフです。
ジョーカーがなぜジョーカーになったのか?
バットマンの宿敵として悪逆非道な悪のカリスマになっていったきっかけが描かれた作品です。
ただ、ジョーカーの過去を描いた作品はほかにもあるので、今作は完全に独立したアナザーストーリーのようです。
数々の名優たちが演じてきた悪のカリスマ
悪役でありながら存在感抜群で人気も高い「ジョーカー」。
毎回バットマンを極限まで追い詰める最悪の敵であり、異常性と危険性が強烈な魅力を放つ悪のカリスマを過去にも多くの名優たちが演じてきました。
記憶に新しいのは2008年「ダークナイト」での怪演が評判を呼びアカデミー賞助演男優賞をした「ヒース・レジャー」
公開前に亡くなってしまいましたが、我々に強烈な悪のカリスマを見せつけてくれました。 1989年公開ティム・バートン監督の「ジャック・ニコルソン」が演じたジョーカーもかなりぶっ飛んでましたね。
単なるキャラ映画ではない!
アカデミー賞、ヴェネチア映画祭受賞の実績は伊達ではありません。
観客の心を強烈に揺さぶる衝撃的なシナリオ。映像やアングルの美術的な手法や映画全体に流れる空気感など、何を取っても一級品。
賞を取るためのノウハウが詰め込まれたお手本みたいな映画だと感じます。
犯罪映画として名高いマーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」へのオマージュが厚く、作中にはロバート・デニーロが重要ポストとして登場します。
バットマンシリーズの敵役として登場する今までのジョーカー像からは大きくかけ離れた悪に染まる前のアーサーは、我々と同じ弱い立場の人間。
誰にでもほんの少しの間違いで道を踏み外してしまう危うさが、観客の心を強烈にひきつけます。
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